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ニューエコノミー時代に生きる世代の経営

今回ココロファン設立に至る考え方の背景につながっている、
ニューエコノミーの考え方について紹介します。

ニューエコノミーが具現化され始める

90年代に「ニューエコノミー(New Economy)」は生まれた。

ニューエコノミーはアメリカで多くの識者にもてはやされたのだけれど、
2001年のドットコムバブルで崩壊したという印象を持つ人もいる。

でも、そんなことはなかった。
たかだかIT企業がバブルとなり、夢のように消えていっただけでは、
この流れは止まらなかったのだ。

そして、30年近い時間を経て着実に育っている。

ドットコムバブルが弾けた当時は小学生だった私は想像すらしていなかったが、
重厚長大産業からデジタルへ変化しているという経済的視点だけではなく、
人間の生活や生き方までを包括するようなエコノミー的視点が重要視されている。

この20年で変わったこと、これから変わること

自分が小学生だった頃、先駆的だった私の小学校は、
放課後にパソコン教室を開放した。

私は野球クラブの練習がない日の放課後に必ずパソコン教室に向かって、
最新のウィンドウズ98でお絵かきやゲームをしたのだった。

単なる遊び道具だったパソコンはインターネットを通して、
目的もなく様々な情報を手に入れる日常の暇つぶし道具として定着する一方で、
買い物や業務用ソフトの利用もインターネットを通して行うものになった。

こうした変化は、今60歳位の方には目に見えた変化であった。
道路が舗装されていない、トタン屋根のオールウェイズ三丁目の夕日から、
ビットコインやVRといったよくわからないものの時代まで見ているのだから。

そして、こうした変化の背景にあるコンピュータの発達、
人間の生活は大きくは変わってないけれど、確実に早く正確になった。

オールドエコノミーとニューエコノミー

インターネットは基本的には善意で成り立ってる。
ゲームサーバーを用意したのは「みんなに楽しんでほしい」と思ったからだし、
ゲーム攻略用Wikiの編集も有志によって行われていた。

ティーンの頃の2ちゃんねるは特定のジャンルのスレにいると、
素性もわからない人がクリスマスプレゼントしてスレの住民に
いらないものを譲ってくれるそんなゆるい場所だった。

オープンソースプロジェクトやWikipediaのような集合知をつかうことは、
もうデジタルの世界では当たり前であって大きな市場を創り出してる。

そんなことができるようになるなんて思ってもいなかったと思うが、
今ではWikipediaも多額の寄付を集めている団体に成長したし、
オープンソースから生まれたIT企業も少なくない。
それにゲーム攻略Wikiもいつの間にか、会社が運営するようになってきた。

それでも、確かにニューエコノミーの考え方はしっかり実ってきた。
ニューエコノミー的に始まったものがうまくビジネスに繋がったとしても、
カルチャーさえニューエコノミー的であればそれはニューエコノミーだと思う。


人が内発的に取り組んだプロジェクトがエコノミーになっていたのであって、
合理性を追求した先にニューエコノミーがあるわけではない。

ニューエコノミー定着までに更に30年必要

ニューエコノミーは確実に定着してきたと思う。

それでも、90年代の概念がようやく実現され始めたのだから、
人々の頭の中に自然にインプットされるまであと30年かかるだろう。

その世界は人類にとって喜びが増える、楽しく世界であるべきだし、
そんな世の中を実現するための企画を考え続けたいと考えている。

それはとてつもなく難しいことでもあるが、
直感的な気持ちや、人の役に立ちたいという良心から生まれるはずだ。
まずは、その直感を追求していくのがニューエコノミー的だ。

今から30年後の2049年には、すべての人がニューエコノミー的な考え方を、
当たり前のように生活の中に取り込んでいるはずだ。
当たり前過ぎて何も言ってないようなくらいに定着していれば、
それはニューエコノミーの真の実現だと言うことができるだろう。

ニューエコノミー10の条件

これまでさんざん延べてきたニューエコノミーについての考え方について、
体系立てて整理されているのでこれを紹介したい。

ケヴィン・ケリーの著書の中で提示した「ニューエコノミー10の条件」である。

  1. スウォーム・パワーをつかめ 多数を結べば知性が生まれる
  2. 成功を呼ぶ方法 勝敗を分ける実力以外の要素
  3. 潤沢さが価値を生む 希少性に逃げ込んではならない
  4. 無料で売れ 気前のいい者が報われる
  5. ネットを肥やせ ルールではなくツールによる支配
  6. 自分の強みを捨てよ イノベーションは破壊から生まれる
  7. プレースからスペースへ 「中間」という広大な可能性
  8. フラックスこそ状態 不連続と不安定がビジネスを生む
  9. 関係性のテクノロジー 一生の顧客をつかむ仕組み
  10. 効率と生産性を捨てよ 無駄と非効率が機会を生む

これだけ読んでもよくわからないと思うので、池田純一氏の解説をご紹介する。

それぞれの言葉が指す意味

1.

スウォーム(Swarm)というのは群れ、大勢という意味なので、
クラウド(Crowd)と言い換えることができる。

2.

「勝敗を分ける実力以外の要素」というのは、シェアである。
ある製品を多く生産するのに価格コストは減少していく。
ソフトは開発費は固定でユーザー数により増大する費用増加は非常に少ない。
利益を拡大するには収穫逓増が生まれるポイントまでシェアを伸ばすこと。

3.

ネットワークを広げるほど利便性が高まるのは、フェイスブックが証明してる。
そのためには広く多くの人に開かれていることが大切だということだ。

4.

無料で多くの人に使ってもらう。
「フリー」という本で書かれているとおり、まずはユーザーをつかむからだ。

5.

ネットで便利なものが増えれば増えるほど、使う人は増える。
ルールではなくツールを使う人が増えればユーザーになる。

6.

イノベーションは破壊から生まれる。
クリステンセンの「破壊的イノベーション」でしっかりまとめられている。

7.

「プレースからスペースへ」。
私はこれをWeworkのようなシェアリングスペースの概念に結びつけた。
WIERDでは「物理的空間の制約から離れて、バーチャルへ向かい、新たな仲介役になれ」と指摘している。

8.

フラックス(Flux)とは流動である。
水の流れのように変動することがビジネスを生む。そのとおりだろう。

9.

一生の関係性をつかむ。これは「生涯価値」。
顧客の生涯購入額を可能な限り獲得し続ける。

10.

機会の活用を優先すべき。
エコシステムを生み出すには無駄と非効率の雑多な環境が必要。
ベンチャー投資の基本発想であり、Yコンビネータもここから生まれる。