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【2020年】初めて会社でe-Govによる電子申請するときに知っておくこと

本当に労務の働き方改革は電子申請からだと実感します。

Smart HRさんがこのサービスに注力したきっかけはまさにベンチャー企業立ち上げ時に、
従業員の労務手続きが非常に煩雑であったという身近な課題から生まれたそうです。

労務関連の給与計算を行うソフトウェアというのは昔からありましたが、
従業員の入社手続きは紙で行っていたり、税金の手続きも印鑑が必要だったりと、
これまで労務全体が効率化されていたわけではありませんでした。

今は全員がスマホをもっているわけですから、わざわざ紙で入力してもらう必要は無いのです。
そして、法律的にもそれが認められているのですから導入しない手はありません。

 

初めてのe-Gov電子申請を行う方へ

 

まず、冒頭から最も重要な確認事項があります。
今回、初めてe-Govを使うという場合は十分に時間を取ってチャレンジして下さい。

電子申請を行うには、本当にこちらに記載の通りチェックポイントがいくつもあります
実はここが一番大きな谷になっているのではないかと思っています。

  1. パソコンの動作環境を確認しよう
  2. 電子証明書を取得しよう
  3. ブラウザのポップアップブロックを解除しよう
  4. 信頼済みのサイトに登録しよう
  5. 電子申請アプリケーションをインストールしよう

 

Windows10でインターネットエクスプローラー11は必須

 

まず、こちらのページから今回労働保険の年度更新申請を電子申請で行うために使う、
e-Govという電子政府サービスのサイトの利用準備ページを確認して下さい。

まず、Windows10でInternet Explorer11を利用していることが大前提です。

Windows10の標準ブラウザはEdgeというものですが、
e-Govではこの最新型のEdgeというブラウザは使うことができません。

また、当然MacやLinuxでの電子申請は動作対象外です。

 

電子証明書は法人代表者のマイナンバーカードでも良い

 

基本的には会社の各種申告手続きには「電子証明書」が必要です。
なぜなら、これが会社の実印の代わりをしているからです。

 

電子申請の際、申請者が送信する電子データの安全性を確保するためのもので、実印に相当するものです。
代理人が事業主等の本人に代わって電子申請を行う場合は、代理人の電子証明書と事業主等の本人の電子証明書が必要となります。

だから法人代表者のマイナンバーカードとカードリーダー(対応するスマホ)があれば、
実は電子証明書というのはわざわざ用意する必要は無いんです。

 

法人なら法務局の電子証明書を取得しておく

 

法人代表者だからといっていろいろな申告手続きに、
自分のマイナンバーカードを総務の人に渡しておくというのはちょっと気が引けますよね。

そういうときは別に電子証明書を取得することができます。

 

しかし、この電子証明書を取得する手続きがわかりにくいんですね。
電子証明書の入手というのは公的機関である法務局登記所が行っているのですが、
Webページを見ると民間会社の電子証明書でも良いという記載があります。

例えば日本電子認証株式会社という会社では以下の料金で法人認証カードを発行しています。

しかし、これは別に必ずしも必要ではないのです。

法務局の電子証明書発行により手に入れた電子証明書ファイルがあれば良いのです。
つまり「電子ファイルがあれば物理的なカードは要らない」ということです。

 

実は法務局で取得できる電子証明書というのは、
「登記情報に基づき、会社や法人代表者に対して登記官が電子証明書を発行する制度」です。

つまり、法務局が登記情報に基づいて法人代表者を認証しているだけで、
やっていることは総務省のマイナンバーカードと大差はないのです。
ただ法務局では手数料を支払ってもカードではなく、電子媒体に記録する形でしかもらえません。

 

ただ、民間企業で発行されている電子証明書でも認証してくれます。
政府が認証しなくても、民間企業で認められた証明書であれば同等の有効性があるのです。

ただ、それだったらマイナンバーカードや法務局の電子証明書で良いではないかとなります。
ですから、民間企業の電子証明書の付加価値というのは「カード発行手数料」にあります。

カードがあったほうがセキュリティ上良いという視点で、
ある程度の費用をかけて法人であればカードを作ってもらえるだろうというわけです。
ただ、個人的には法人認証カードが必要な場面というのはあまり出会ったことがありません。
ちなみにICカードを発行する理由としては以下の理由が挙げられています。

 

電子証明書をハードディスクに登録している場合、インターネットを通じて秘密鍵が盗まれる危険があります。
この危険を避けるため、ICカードなど、必要時に装着できる媒体での保管をお勧めします。

また、電子証明書をハードディスクに登録していたパソコンを廃棄する場合には、
データを完全に消去した後に、廃棄されることをお勧めします。

 

正直そうであれば、ICカードではなくUSB等で代替できることが多いと思います。

電子証明書はパスワードがありますから、万が一流出してもパスワードが砦となります。
また、ICカードであろうがUSBであろうが物理的に紛失した場合のリスクは変わりません。

それに、期限切れの電子証明書にはほとんど価値がありませんから、
電子証明書はなるべく半年や1年程度の有効期限で作成して、
PCを廃棄するときは有効期限が切れていることを確認してデータ消去を行えば良いでしょう。

ですから、やはり結論として法人の電子証明書を手に入れる際は、
基本的には法務局の電子認証制度だけで十分活用できると思います。

 

ブラウザのポップアップブロックや信頼済みのサイト設定は必須

パソコンに慣れた方だと「まあ行けるっしょ」と思いがちな設定です。
しかし、こういったところの設定が不十分だと結果的につまづきます。

というのも最近はセキュリティの観点で例外的な通信や、
挙動を受け渡す可能性があるようなサイトは、
ブロックされるように初期設定でなっているからです。

電子証明書を使うようなサイトというのは重要な情報を送受信するので、
通常のWWWで行われるような通信よりも信頼性が高いものと思います。

そういった特殊な環境での通信なのでブラウザ側には設定をしておかないと、
途中まで手続きをしたのに最後の最後でブロックされたりして、
原因がわからずお手上げ状態になる可能性があります。

ですから、手順書に従って一つずつ設定を見直しましょう。

 

厚生労働省の労働保険更新電子申請マニュアルが良い

 

厚生労働省のWebページで「e-Gov電子申請利用マニュアルの紹介」があります。
これはとてもいい情報です。

会社で電子申請を行う際にはe-Govのサイトをくまなく読むよりも、
まずこちらの厚生労働省の資料に目を通したほうが早いでしょう。

例えば、従業員の入退社で必ず必要な資格取得、資格喪失届も実は無料でWebからできるんです。
また、健康保険・厚生年金の月額報酬算定基礎届などもできます。

ただし、労務管理ソフトウェアを使っている方はなるべくe-Govではなく、
そちらのソフトウェアから行ったほうが確実ですよ!

(e-Govはわかりにくく、入力ミスも増えるので何度泣いたことか…)

なんと、更に優しいことに「事前準備ガイドBOOK」まで用意されています。
はっきり申し上げて法人が各種電子申請を行う際にこれを1から行えばすべて完璧です。

ちょっと残念なのはこうした初めての方にはいちばん重要なことが、
冒頭にサラッと書いてあるところです。

ほとんどの利用者の方は、最終的な目的を達成したくて検索しているでしょうから、

例えば「労働保険の年度更新を電子申請で行う」ということをしたいとき、
実は設定がされていないのに最初から各種届出をしようと頑張って、
PDFを見ながらe-Govを操作してみる方が少なくないはずです。

そうしたときに一番大切な最初の設定が不十分だと、
「あれ?進まない」とか「カードリーダーが必要なのか!」とか何度もづまづくことになります。

そして、結果的に「紙のほうが楽だわ」と諦めてしまうのです。

ですから、電子申請で手続きを行う際には必ず初期設定や申請に必要な手続きについて、
全員が目にとまるように掲示した上で、申請手続きの操作方法にたどり着くと良いと思います。

 

このあたりは電子政府やITソフトウェアのUXについて詳しく、
実際に総務や労務、税務などの効率化経営を行っている弊社に強みがあります。(と思っています)

単にコードに落とし込むだけのシステム化ではなく、
全体のユーザーフローをシステム分析する手法からベストな改善策をご提案します。
その結果、IT化しないという選択も一つの結論になることもありますが、
すべてはユーザーのためのサービスと考えております。

IT化だけではないユーザーや利用者の心理や行動を踏まえた、
最適なUX設計にご感心がありましたらぜひお問い合わせください。
公的機関のユーザーサービス、民間企業におけるユーザーエクスペリエンスデザイン等、
幅広くご相談に乗らさせていただきたいと存じます。

CHI勉強会2018、2019にも参加しております。
ご関心がございましたら、ぜひこちらの報告についても御覧ください。

CHI勉強会2019 Digital Consumption